ヘッドレスCMSについて

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CMS

今回は久しぶりにCMSの話題を。

CMSには「ヘッドレスCMS」と呼ばれるタイプのCMSがあります。
これはここ数年で急速に注目されてきているCMSでして、WordPressなどの従来型のCMSと何が違うのかと言いますと、ヘッドレスCMSの場合、「ヘッド(表示画面)」部分が分離されたバックエンドのみを扱うAPIベースのCMSのことです。これは機能的にはバックエンド部分のみを有しており、表示部分に関わる機能は有していません。
表示部分(ウェブの場合、実際にページとして表示される部分の機能)は、何らかの方法で別途用意する必要があるのです。
国内では2020年頃から注目され始めました。
何故表示機能を持たないCMSが今注目されているのでしょうか?

インターネットに接続できる機器は、今やパソコンだけではありません。スマートフォンやタブレット端末、その他サイネージ端末などもインターネットに接続できます。
スマートフォンやタブレット端末では、アプリ経由でもインタ―ネットに接続可能です。
例えばウェブサイトだけではなく、アプリやサイネージ端末などにも、同じ情報をそれぞれに最適化された形で表示させたい…という要望から生まれたのが、この「ヘッドレスCMS」です。

ヘッドレスCMSでは、表示部分をもたないが故に、この表示部分は別途用意する必要があります。
そこで多くの「ヘッドレスCMS」で採用されているのが、「API(Application Programming Interface)」です。
仕組み的な話をしますと、ヘッドレスCMS側がAPIで情報を配信し、HTML側でその情報を読み取って実際のページ(ウェブの場合)が生成されます。

国産のヘッドレスCMSで最も有名だと思われるのは、microCMSです。

従来型のCMS(例えばWordPresやMovable Typesなど)にも、ヘッドレスCMSとして利用できる機能があります。

ヘッドレスCMSのメリット

  • 様々なプラットフォームへの展開…ヘッドレスCMSのコンテンツは、APIを介して様々なプラットフォームで表示できます。 そのため、デバイス間での互換が容易になります。例えば、Webサイトで利用していたコンテンツを、スマートフォンアプリやサイネージなどのデバイスへの展開が容易になります。
  • 自由なデザイン…ヘッドレスCMSでは、表示とコンテンツ管理が切り離された構成となりますので、表示側はCMSの制限を受けることなく自由に制作することが可能になります。
  • セキュリティ面…外部との接続がAPI部分に限定されますため、セキュリティが担保されやすくなり、セキュリティも高くなります。

ヘッドレスCMSのデメリット

  • 学習コスト…従来型のCMSとは異なる新しいシステムですので、新たな学習コストが必要になります。

 

Author of this article

千野 朋樹

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